Chozumaki チョウズマキ
2016-2020 サウンド・インスタレーション
「CHOZUMAKI」はガラス器内の水の中に発生する「渦巻き」のゆらぎの音を聴くインスタレーションです。 作品は水の入ったガラス瓶とホーン形状に繋がる管で構成され、瓶に入れられた磁石が外部の磁力によって回転して渦巻きが現れます。その回転は常に変化を続け、ゆらぎを持った渦巻きは水流の音と泡が弾ける高音が混ざる複雑な音を生んでガラスのホーンで増幅されます。 「渦巻き」は銀河、台風、巻貝、光子などマクロからミクロまであらゆるところで見ることができる宇宙のエレメントの1つであり、相似形かつフラクタルな構造です。人間は「渦巻き」を物理現象と捉えるだけでなく「渦巻き」から生成した黄金比を美の基準にしてきました。「渦巻き」の音を聴くことは「宇宙」の音を聴くことでもあります。 この作品では「水」も重要な要素として関わっています。茶室の前に置かれる手水鉢の水が日常世界から茶の世界に入る時の気付きと清めの働きをなすように、渦巻きを伴うガラス器の中の水は彼岸と此岸、物質世界と反物質世界のように対称する二つの世界を結びつけるイメージを想起させます。 |